洗面所(脱衣所?)に タオルが収納できる棚を DIYで作ります。の続きです。
おとーと(弟)が おうちを建てまして(祝!)、洗面所というか 脱衣所というか お風呂場の前の空間に タオルなどを収納する棚が 欲しいそうで、DIYで作ります。
前編はこちら ⇒ 脱衣所に タオル収納の棚を作る DIY 前編
木の丸棒で 柵を作る
タオルが棚から落ちてこないように、木の丸棒を使って 柵(さく?)を 作ります。
▲↑▲ 最終的に こんな感じに なりました。
描いてもらった設計図には、柵の材料として アイアンバーが指示されていました。ですが、ちょうどよい長さのアイアンバーは 入手しやすい市販品の中から 見つかりませんでした。
タオルを入れたり出したりするうちに 柵を固定するネジが緩んできたり 柵を固定するための土台が壊れてしまったりする可能性を考慮して、交換が容易なように 形を考えました。
柵を固定する土台を作る
タオルが落ちてこないように 木の丸棒で柵を作ります。柵を固定するための土台(取りつけ部分)を作ります。
▲↑▲ 1×4(ワンバイフォー材?)を 必要な大きさに 切りそろえます。
▲↑▲ 丸棒を挿しこむための穴と 柱に固定するための穴を開けて、形を整えます。
▲↑▲ 柱に、形を 写しとります。
▲↑▲ カッターと ノミを使って 外周に切りこみを入れます。均一なすき間に作れるかどうかが 決まる工程です。ここが最も大切です。
▲↑▲ ドリルで大まかに削り取ります。
▲↑▲ トリマーと ノミを使って 形を整えます。
▲↑▲ 何度か仮合わせしつつ キチキチな塩梅(あんばい)を目指して 調整します。
▲↑▲ このように 収めることができました。
▲↑▲ 全周に すき間が無いように 収められることが理想です。
▲↑▲ 1か所だけ すき間が大きくなってしまったので、ボール紙をはさんで調整します。
▲↑▲ 見えなくなる側に ボール紙をはさみつつ 土台を圧入した後で、余分なボール紙を カッターで切り取ります。
▲↑▲ こうすることで よく見える方向(正面)のすき間を、きれいに整えることが できました。
▲↑▲ 丸棒を 必要な長さに切りそろえるときは、このような治具を使っています。
▲↑▲ 完全にちょうどよい長さに 丸棒を切りそろえることが難しかったので、丸く切り出したボール紙を使って、長さを微調整しています。
何回か仮組を行って、木の丸棒が左右に動いてカタカタしないように 調整しました。
つっぱり棒のような仕組みを作る
ラブリコの2×4アジャスターのような(つっぱり棒のような機能の)仕組みを作ります。
点ではなく 面(というか線)で 天井に対して荷重をかけたいので、このような構造にしました。
▲↑▲ アジト(おうち)に あまっていたワンバイフォー1×4材を使います。
丸のこを使って 形を整えます。
▲↑▲ 長手方向も 断面方向も 台形にしました。
左右の柱は 上部を斜めに 落としました。
ずどーん という圧迫感を減らしたくて、上半分を 斜めに切り落とすデザインにしています。
▲↑▲ 柱の形が定まったので、柱に ボルトが通る穴を開けます。
M6のボルトとナットを組み合わせて ラブリコの2×4アジャスターのような つっぱり棒のような機能を 再現します。
ここまでできると ゴールが 近づいてきた感じがします。
▲↑▲ このような 丸のこの刃跡や 加工のときについてしまった小傷を、鉋を使って落とします。
▲↑▲ 鉋を使って平面を仕上げた後で、オイルを吸いやすいように(鉋が下手で消せなかった逆目の傷をごまかすために)240番の紙やすりを当てて 木材の表面を 少し荒らします。
亜麻仁油を塗布する
亜麻仁油(あまに油)を塗布しつつ、表面をみがきます。
▲↑▲ オイルを塗布する前に、鉋をかけて 240番の紙やすりで 表面を処理します。
▲↑▲ 手前の1本が オイル塗布後、奥の2本が オイル塗布前です。
▲↑▲ このように 円柱状にヤスリを保持して、平面を崩さないように みがきました。
木栓でネジ穴を装飾をする
ネジを打った跡を 木栓で隠します。
▲↑▲ 目立つ場所にあるビスの穴は このような木栓を作って 埋めていきます。
今思えば もっと長い木栓を作って 頭を飛び出した形状にしたほうが、木栓が外しやすかった(後になって木ネジがゆるんだときに しめなおせるために)と思います。ちょっと反省。
▲↑▲ このような治具を3Dプリンターで作って、木栓の頭を削っています。
柱を壁に寄せたときに 巾木(のようなもの)と干渉する部分を 切り欠きます。
▲↑▲ 洗面所というか 脱衣所というか お風呂場の前の空間に設置する、タオルが収納できる棚の完成です。
作りたいモノが大きくなると、分度器やスコヤなど 一般的に角度を測る測定器が 使えなくなります(分度器や スコヤが 接触する局部的な範囲の誤差は、2m先の柱の先端では 大きく増幅されるから。)
角度は 直線と直線の位置関係を表す概念であるため、測定する対象の 直線の精度が正しく保証されている必要があります。
適当な2点を取って 直線そのものを測りつつ、3点目を取って 角度が決まりつつ 位置関係を拘束できる 三平方の定理(三角関数)の偉大さは ここにあると、あらためて感じました。
ようするに 木の反りやまがり、ねじれなども考慮して 棚全体で垂直や平行という関係を作り出すことに、苦労しました。三角関数の概念を知らなければ、今回の工作を 精度よく進めることは できなかったと思います。
▲↑▲ だからこそ このような構造体を作ることって 多くの技術の塊なんだと、あらためて感じます。
つっぱり棒のような部分も 予定通り機能しています。
前編はこちら ⇒ 脱衣所に タオル収納の棚を作る DIY 前編