エッセ(ダイハツDBA-L235S)のドライブシャフトブーツを交換します。
(ダイハツ現行販売車種用でエッセにも使える)ドライブシャフトを中古で購入し、ドライブシャフトブーツを新品に交換しました。シャフトに色を塗って見栄えを整えてから、エッセに元々ついていたドライブシャフトと入れ替えました(交換しました)。
ドライブシャフトの(ダイハツ純正部品の)部品番号は運転席側(右側)43410-B9670、助手席側(左側)43420-B9610です。(ディーラーに教えてもらいました。ありがとうございます。)
▲ ミッション側(インボード側)は分解してグリスの交換ができました。
▲ タイヤ側(アウトボード側)は非分解式(がんばれば分解できるらしい)でした。
▲ ブーツとグリスを交換し、目につきやすいシャフト部分だけ色を塗りました。
ここから先は、クルマノコトガヨクワカラナイ素人によるウダウダです。
適合するドライブシャフトを探す
中古品流通量が多い現行車種用のドライブシャフトに交換したいので、エッセに流用できそうな品番を調べます。
(株式会社徳重 スピージー 分割式)ドライブシャフトブーツの適合品番を調べると(H17.11-H19.01 外BAC-TG06R 内BAC-KA07R)(H19.01-H21.04 外BAC-TG06R 内BAC-KA03R)(H21.05-H23.09 外BAC-TG06R 内BAC-KA08R)年式によって使われているブーツの種類が違い、年式によって装着されているドライブシャフトが違うことが予想できます。
アジト(おうち)のエッセの初度検査年月は平成19年(2007年)7月です。
ヤフオクに出品されているH19.01からH21.04年式のエッセのドライブシャフト品番を調べ、当時の純正部品番号(運転席側:43410-B2081)(助手席側:43420-B2031)に目星をつけます。この純正部品番号を頼りに現行の部品番号(代替部品番号)を探します。
現行販売車種用(として現在も部品供給されているドライブシャフト)の部品番号は運転席側(右側)43410-B9670、助手席側(左側)43420-B9610のようです。(「現在はこの部品番号の商品がエッセの交換部品として供給されている」とディーラーに教えていただきました。ありがとうございます。)(最初からディーラーに問い合わせればよかった。)
中古ドライブシャフトを購入する
品番が分かったので、中古のドライブシャフトを購入します。
▲ 運転席側(43410-B9670)です。運転席側のシャフトにはダイナミックダンパー(動吸振器)という部品がついています。
▲ 助手席側(43420-B9610)です。
ミライース(H30年式LA350S)用として出品されていた約3万キロ走行のドライブシャフトを買いました。
等速ジョイントについて
等速ジョイント(CVJ:Constant Velocity Joints)の品番を観察します。NTN(NTN株式会社)のジョイントが使われていました。
NTNは(自動車のエンジンからタイヤへ動力を伝えるための)等速ジョイントの技術を日本で初めて実用化した会社だそうです。
▲ ミッション側の等速ジョイント(ETJ75)
▲ ミッション側の等速ジョイントブーツ(520-75)
ミッション側に使われていた等速ジョイントは、中古で買ったドライブシャフトとエッセについていたドライブシャフトで同じ品番でした。(等速ジョイント ⇒ ETJ75)(ブーツ ⇒ 520-75)
▲ 中古で買ったドライブシャフトのタイヤ側の等速ジョイント(VUJ75)
▲ 中古で買ったドライブシャフトのタイヤ側の等速ジョイントブーツ(726-75)
▲ エッセについていたドライブシャフトのタイヤ側の等速ジョイント(EUJ75)
▲ エッセについていたドライブシャフトのタイヤ側の等速ジョイントブーツ(499-75)
タイヤ側に使われていた等速ジョイントは、中古で買ったドライブシャフトとエッセについていたドライブシャフトで異なる品番でした。
「中古ドライブシャフト:(等速ジョイント ⇒ VUJ75)(ブーツ ⇒ 726-75)」「エッセについていたドライブシャフト:(等速ジョイント ⇒ EUJ75)(ブーツ ⇒ 499-75)」
スピージーのカタログを頼りにダイハツ純正品番を探します。(NTN刻印520-75 ⇒ ダイハツ純正部品04437-B2020)(NTN刻印726-75 ⇒ ダイハツ純正部品04425-B2210)(NTN刻印499-75 ⇒ ダイハツ純正部品04425-B2111)
▲(左側 ⇒ 726-75)(右側 ⇒ 499-75)この2つは形状がわずかに異なり、互換性がありません。エッセ用のブーツを買っても、中古で買ったドライブシャフトには取り付けられません。(ということが分かりました。反省。)
ドライブシャフトの太さについて
中古で買ったドライブシャフトと、エッセについていたドライブシャフトで、シャフトの太さが異なります。
▲ 上側のシャフト径が切削してしぼられている方(19mm)が中古で買ったドライブシャフトです。下側のシャフト径が太い方(22mm)がエッセについていたドライブシャフトです。
▲ ブーツを外すと、どちらのドライブシャフトも径が19mmまで切削されています。(上側がエッセについていたシャフト。下側が中古で買ったシャフト。)
強度が弱い部分(直径が細い部分)で破壊が起こると仮定すると、どちらのシャフトも同じ強度だと思われます。(中古で買ったドライブシャフトは、軸径をあえて細く切削し、弾性変形によってねじれる量を多くとって破壊を防ぐ設計思想なのかもしれません。)
ドライブシャフトを分解する
ドライブシャフトを分解します。
▲ ミッション側のCリングは、(工具による傷を周囲につけたくないので)クリアファイルやコンビニのコーヒーのカップなどの樹脂フィルムを使って滑らせながら外します。
▲ ミッション側は、ブーツを外すだけでジョイントが分解できます。
▲ スナップリングを外し、マーキングをつけます。
▲ 入出力軸の角度を変化させつつ軸方向に伸び縮みもできる「しゅう動式等速ジョイント」というそうです。ここまで分解すると、タイヤ側のブーツも取り外すことができます。
▲ 運転席側のドライブシャフトについているダイナミックダンパー(動吸振器)は、溝にハマっているだけです。潤滑油を塗布しながらずらして外すことができます。
▲ ミッション側とタイヤ側では異なる色のグリスがつまっています。
▲ 入出力軸の変化角度を大きくとれる「固定式等速ジョイント」だそうです。(これも分解できるようですが、今回はここで引き返します。)
ドライブシャフトブーツを交換する
ドライブシャフトブーツを新品に交換します。
▲ タイヤ側のジョイントのブーツがかぶる部分(バンドが締まる部分)の錆を落とします。
▲ ブーツがジョイントに密着し、グリスが漏れない程度にきれいにします。
▲ タイヤ側の等速ジョイントのブーツです。むちむちしたゴムではなく、柔らかい樹脂のような素材です。(左側が中古、右側が新品)
▲ タイヤ側の等速ジョイントに入れるグリス(NSG851)です。
▲ 上の写真のようにオイルシールとの接触部分に傷があるジョイントがありました。傷や摩耗が少ないジョイントを選んで組みました。(いろいろ調べたり、組み立てを練習したりするために中古ドライブシャフトを左右2セット買って、良さそうなものを組み合わせました。)
▲ ミッション側の等速ジョイントのブーツです。こちらはむちむちしたゴムのような素材です。(左側が中古、右側が新品)
▲ ミッション側の等速ジョイントに入れるグリス(NKG302)です。
▲ まだバンドはしていませんが、ブーツとグリスの入れ替えが終わりました。助手席側です。
▲ こちらもまだバンドはしていませんが、ブーツとグリスの交換が終わりました。運転席側です。
ドライブシャフトのブーツバンドについて
ドライブシャフトブーツのブーツバンドを取り付けます。締め加減の調整が難しいです。
▲(ドライブシャフトブーツに付属してくる)純正のブーツバンドはグリスが漏れてくるので使いませんでした。
ミッション側の(もちもちしたゴム素材の)ブーツには、大野ゴム工業株式会社のベルトタイプ?のバンド(HB-0001とHB-0002)を使います。
タイヤ側の(やわらかい樹脂のような素材の)ブーツには、外側には大野ゴムのバンドを、内側にはオエティカ(Oetiker スイスにある会社?)のカシメていくタイプのバンドを使いました。(オエティカ:72-121 直径23.6-30.0mm)
▲ ブーツバンドツールで締めあげていくタイプの(ベルトのような?)バンドには、メーカーによる使いやすさがあります。大野ゴムのバンドは、強く締めても切れにくく素人向けです。(だと思います。)(左側が大野ゴム、右側はメーカー不明。)
▲ バンドを二重に巻くことで、折り返し部分も均一な締まり具合になります。バンドに簡易的な目盛りを振って、バンドを折り返すときに緩まないことを確認しながら折り返します。ゴムのもちもち具合を観察してキュッと縮むような変形を確認しつつ、締め加減を調整します。難しいです。
▲ どれくらい締めるとバンドが壊れてしまうのか、具合を確認しつつ練習しました。バンドが緩いとグリスが漏れてきますし、締めすぎるとバンドが壊れてしまうので、よき塩梅を探します。
▲ ミッション側のブーツは、ブーツ内に含まれる空気の量によって、等速ジョイントの挿しこみ具合が変化します。ブーツの長さが約75mm(自然な状態)になるように調整しつつブーツバンドを締めました。
▲ タイヤ側の柔らかい樹脂のような素材のブーツは、さらに難しいです。ゴムのようなもちもちした感じ(弾力)がありません。ベルトタイプのバンドで締めると、どれくらい締めていいのか、さっぱり分かりません。
▲ そこで、このカシメていくタイプのブーツバンドを使います。これならばドライブシャフトを車体に取り付けた状態でも(グリスの盛れ具合に応じて)増し締めが可能です。これは便利です。
▲ ブーツを締めたら、シャフト部分に色を塗ります。
見えない部分ですが、気持ちです。
エッセのドライブシャフトブーツを交換しました。これで車体に取り付ける準備が整いました。
ブーツバンドの締め直し
後日談です。
タイヤ側の(柔らかい樹脂のような素材の)ブーツ(の外側)には、大野ゴムのベルトのようなタイプの二重巻きのブーツバンドを使っていました。
ドライブシャフトとブーツのすき間からグリスが漏れてきてしまいました。(ブーツバンドの折り返し部分が壊れない範囲で最大限に締めたつもりでした。加減が難しいです。)
▲ オエティカのカシメるタイプのブーツバンドに交換しました。(オエティカ:72-132 直径71.5-80.0mm)これで様子を見ます。(素人なので、左右のバンドを巻き直して組み戻すだけで結構な時間が必要です。うがー。)
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