芯ブレとチャック交換 BB-300A 卓上ボール盤の調整

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株式会社 高儀 EARTH MAN BB-300A 卓上ボール盤を買いました。設置と調整の記録です。

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密林地方(アマゾン)のセールで 2021年の12月に購入しました。

密林ちほー(Amazon)のレビューには「芯ブレ 軸ブレ が酷い」という報告がちらほら書きこまれていますが、株式会社 GLOBE(旧社名 株式会社 堀内製作所)のドリルチャックに交換することで、芯ブレのない 十分な精度のボール盤として 使うことができています。

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卓上ボール盤(BB-300A)の購入と同時に ドリルチャックの取り付けテーパー規格(ジャコブステーパー JT33)を調べて、適合するテーパーのドリルチャックも購入しました。

株式会社 GLOBEが 楽天市場に公式出店しているので(適合するテーパーの規格を調べることが大変でしたが)比較的簡単に13MG JT33規格のドリルチャックを手に入れることができます。

卓上ボール盤 BB-300Aの組み立て

卓上ボール盤(BB-300A)を組み立てます。

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まぁまぁ大きい段ボール箱で届きます。重さが22kgもあるので 配達員様に運んでもらった段ボールを 持ち上げることができませんでした(できるんですが 腰の具合を考えると持ち上げたくなかったです)。

とにかく重いです。

ボール盤を1度設置したら 移動に苦労しそうなことが分かったので ボール盤を設置するための作業台を作りました。

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こんな感じです。

ボール盤を置くための 小さな作業台を作る ⇒ ツーバイ材で 小さな作業台を作りました

この台の上で ボール盤を組み立てながら設置します。

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ボール盤の土台と 支柱をつなぐボルトを 六角穴付きボルトに変更しました。支柱の塗装に傷がつかないように(鉄がむきだしになると錆びるので)ゴムワッシャーをかましました。

ざっくりとした組み立て手順は

ボール盤の土台と支柱を組み合わせ ⇒ 支柱にテーブルを組み合わせる ⇒ ヘッドを載せる ⇒ 完成 なので、そんなに難しいところはありません。

なんですが、

金属部品は バリが処理されていなかったり 角がピンピンだったりするので、怪我をしないように 角を丸める必要があります。

また、塗装面を ギリギリと えぐるような六角ボルトの締め付け指示が多いので ワッシャーをかますような 対策をする必要が(あるかと思います。)気にしない人は そのまま組んじゃって大丈夫かと。

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ハンドルやオンオフのスイッチ部分など 青い樹脂部品です。(黒とかネズミ色とか 薄いグリーンとか 工作機械っぽい整形色にしてほしいです。)

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ヘッドの締め付け固定は 8mmのイモネジによるものでしたが、蝶々のボルト(取っ手つきボルト)に変更しました。

ヘッドを左右に振りたいときに 工具無しで ボルトを緩めたり締めたりできます。

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耳障りな共振音など 発生せず、とても静かに動作します。

もっとも低速側にベルトをかけると 約500rpm(1分で500回転)の回転数で動作します。欲を言えば もう1段遅い回転数の設定が欲しいです。

ドリルチャックの交換 取り付けと精度

株式会社 GLOBE(旧社名 株式会社 堀内製作所)の JT33規格のドリルチャックに交換して取りつけます。

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標準で付属しているドリルチャックは 使わずに 株式会社GLOBEのドリルチャックに交換して使います。

堀内製作所 GLOBE ドリルチャック ジャコブステーパー JT33

ドリルチャックや取り付け部の規格について ネットの海を探ると それなりに情報が落ちています。先人の報告に感謝します。

最初 ジャコブステーパーについて「JT3」と「JT33」で 互換性があるのかと勘違いしましたが、まったく異なる寸法で 互換性はありません。

要注意です。 

チャックをたたきこむテーパー軸(スピンドルシャフト)と チャックの取付穴を どちらもパーツクリーナーなどで脱脂して きれいな状態にします。

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チャックのツメを最も収めた状態にして ゴムハンマーで 軽く たたき入れます。ドリルチャックの説明書に「これくらいの力で叩きこんでください」と指示が記載されているので、その指示に従いました。

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こんな感じです。

ボール盤の正面方向からも ボール盤の側面方向からも、テーブルに対して垂直が確保できました。

また、ドリルの芯ブレ(軸ブレ)も ありません。(ダイヤルゲージなどを使って測定していないので 厳密にゼロではないと思います。)

上の写真のように スケールを接近させた状態でドリルを回転させて ドリルの振れが 目視では 確認できない程度に 精度を確保できています。

直径4mmのドリルで開けた穴に 直径4.2mmのドリルは ささりませんでした。ですのでプラスマイナス0.1mm以内の芯ブレ(軸ブレ)に収まっていると 予想できます。

木工においては 十分以上な精度です。

テーブルの角度調整

テーブルの傾き角度を調整するために、テーブルの下側?裏側?の水平保持ピンを 引き抜く必要があります。

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水平保持ピンは たたかないと抜けない はめあい(隙間管理)で さしこまれているので、支柱からテーブルを外して たたきぬく必要があります。

アジト(おうち)に届いた個体は、水平保持ピンが ささっている状態では ドリルチャック(スピンドルシャフトの回転軸)とテーブルの垂直を確保することが できませんでした。

というわけで、水平保持ピンを たたきぬいて テーブルの傾きを調整します。

テーブルの傾きを固定するボルトも 塗装をガリガリと削ってしまう構成なので、塗装が持ってかれないように かつ 面で当てて 面厚を均等にかけるために ワッシャーをいれました。

このテーブルの傾き固定するネジは M12かと思いきや w1/2 12山のインチネジです。工具がかけにくかったので ここも六角穴付きボルトに替えようとしましたが、六角穴付きインチボルトは 近くのホムセンには売っていませんでした。むむ。

スピンドルシャフト ハンドルの戻り力 調整

スピンドルシャフトの戻り力を調整します。

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この中に ゼンマイのような巻きバネが入っていて バネを緩めることで ハンドルの戻り(スピンドルの戻り)を調整することができます。

出荷状態だと 戻る力が強すぎるように感じたので 戻る力が弱くなる方向に バネをかけなおしました。

この部品は スプリングの反力で グルグルと回ろうとする力が働いているので 素手で調整するのは危険です。

滑り止めがついたグリップ手袋?のようなものを使って 調整を行いました。

高儀 EARTH MAN 卓上ボール盤 BB-300A

というわけで チャックの交換と 調整と 設置が終わりました。

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卓上ボール盤。めっちゃ便利です。

芯ブレ 軸ブレなく垂直にドリルをおろせるので 埋め木錐(うめききり)を使った木栓が 崩れることなく作れるようになりました。

密林ちほー(Amazon)のレビューには「うーむ。。」な書き込みもありましたが、少なくともアジト(おうち)に届いた個体は とても優秀です。

ただし ドリルチャックは 社外品に交換する必要があるかと 思います。

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